ゆうきさらのほんよみにっき@はてブロ

はてなダイアリーから引っ越しました。ゆうきさらが読んだり見たりしたものを気ままにつづります。

舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰(4)7/5北九州マチソワ感想と7/6の出来事(7/11追記あり)

えー、とうらぶ今月の極は歌仙さんでしたので、

yuuki-sara.hatenablog.com

の予想はハズレですな……まんばちゃん来月の極実装が楽しみなような怖いような。

 

以下、ネタバレしかない感想。主に演技の話が多いかな。

そして7/6の話も少しだけ。

(7/11追記あり追記部分の文字色を青に変えてます。そして義輝様のお名前を間違っていました……!どあほう!!修正しました……。)

たたみます。

 

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舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰(3)雑誌読んでの雑感含む主に三日月宗近周辺の話

 CUTと日経エンタ刀剣乱舞特集を読んだので、改めて北九州での観劇前に整理しとこうと思って、ふせったーにアップしたものに補足の文章を入れてブログにアップします。京都公演の間に進化しているんだろうなと思うとソワソワするんですが、後半戦すぐの北九州が本当に楽しみです。九州公演ありがたや。

 

全開の悲伝バレも入った妄想100%の話なのでお気をつけてご覧ください。

相変わらず文体が迷子ですが、普段ツイートするときはこんな感じです。ごめんなさい。

 

主に三日月と鈴木拡樹氏の話がめちゃくちゃ多いんですが、まあこのブログの過去のエントリを見て頂ければ私の見方が偏っているのはおわかりかと思いますのでよろしくな……。敬称略したり略さなかったり。

 

以下、記事をたたみます。

 

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舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰(2)ネタバレ雑感とちょっとメタ的な考察

以下妄想と致命的なネタバレしかないので要注意!!

別作品への言及があるんだけど、決定的なネタバレになってます。

あと、途中で力尽きたので、そのうち追記するかも。

 

一応見出しはぼかしてみるけど、平成と2010年代を駆け抜けつつある1ヲタクの回顧的な雑感も含むので、作品感想からはちょっと外れたり近づいたりかもしれない。演技についてや舞台としての感想はまた別項に(いくつエントリ作るつもりだよ)。敬称略。

随時追記します。本文は折りたたむ。

 

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舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰(1)ネタバレ最小限感想ツイまとめ6/2ライブビューイング

観てきました。死体の呻き。

とりあえずネタバレなさげなツイをまとめてみた。

ネタバレはふせったーさんのお世話になってます。 

色々考えてる部分は別項に譲る。

随時増えていくと思います。

ちなみに、あと、北九州と大千秋楽ライビュを観に行く予定。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あと、別アカウントのネタバレ感想モーメント

 

https://twitter.com/yuukisarastage/status/1003198024506458114?s=19

 

「朗読劇 私の頭の中の消しゴム10th Letter」2018年5月3日 鈴木拡樹×増田有華回

 久々の更新ですが、なんと4月の頭にA型インフルエンザを発症して、フル回復するまでに1ヶ月かかりましたよ……控えめに言って地獄だった。

 しかも4月のインフルエンザは2年連続なので、今年の冬からは予防接種を1シーズン2回受けようと思います。しかも仕事もめちゃくちゃ忙しくなったので、予定をいくつかすっ飛ばした上に修羅天魔のLVも諦めたんだけど、なんとか回復した&ありがたいことにご縁があって観劇が叶いました。

 

 以下、感想。

 

 実は一緒に髑髏を観に行った友人が、過去にも「三人どころじゃない吉三」や「Sin of Sleeping Snow」、3年前の「私の頭の中の消しゴム」鈴木拡樹回を劇場まで観に行っていて(というのを今年になって知ったという)、今回の朗読劇が発表されたときに、「消しゴムは絶対観ておいた方がいい!」と言われていて、嬉しいことに3日の楽日を観劇することが出来るようになり。

 こういうご縁は結んでおかないと将来的に絶対後悔するのを知っているので、慌てて飛行機を押さえて東京へ。

 

あらすじは以下の通り。

 

朗読劇「私の頭の中の消しゴム」とは|私の頭の中の消しゴム

 

といっても、記憶は曖昧なんだけど、多分永作博美主演の「Pure Soul」は見ていて、そのときの視聴者の感想もWEBで色々読んでいた覚えはある。

脚本も「ごくせん」「花咲舞が黙ってない」の江頭美智留さんだったなあと懐かしく思い出しつつ。映画は未見。

(ドラマだと浩介と薫の間に子供が出来るから、二人の関係性自体が朗読劇とは随分違った気もするけど記憶が略)

 

 私が観劇したのは2日目にして楽日。

そもそも私が朗読劇を観るのは初めてなので、きちんとしたセットがあることに驚いたんだけど、中央のドアから飛び込んできた鈴木浩介が、ぶっきらぼうな口調で薫の日記を読み上げるところからスタート。

 続いて薫の登場。明るくかわいらしい笑顔の彼女が、実は不倫に苦しんでいて、それを振り切ってなんとか前を向こうとしているという背景がわかったところで、第一印象が最悪だった二人が、少しずつ距離を縮めていく様子が、互いに自分の書いた日記を読み上げることでわかってゆくという流れ。

 親密になるうちに、浩介は母親に捨てられたトラウマを思い出し、薫を突き放そうとするのだけど、二人で葛藤を乗り越えて結婚。幸せな新婚生活を過ごしていたのに、実は……という天国から地獄へと一気に突き落とされ、その果てに浩介が見る光の話、になるのかな。ざっくりだけど。

 

 朗読劇とは銘打っているんだけど、とても演劇的というか、立ち歩いて演技をしているのと変わらないくらいのエネルギーと感情の渦みたいなものを感じる舞台だったな、と思う。5月2日の回では浩介は涙を流していたそうなんだけど(そちらも見てみたかった気もする)、3日は浩介は一度も涙を流さず、心に秘めた嵐のような感情を台詞によって爆発させていて、形として感情を発露させるものがなかった分、私の中にも形を成さないエモーショナルなものが、純度100%で流し込まれたような感じがあった。

 とてもはっきりと輪郭を持って「生きている」男性だったな、と思う。

 浩介が抑制的な分、薫の喜怒哀楽がストレートで、決して「型どおりのいい子」ではあり得ない薫の無意識の残酷さや幸せな環境で過ごしてきたが故の無理解もあるんだけど、それを内包してもなお愛らしくて、こういう女性だから浩介の心の分厚い壁を破って掴み取ることが出来るんだろうなっていう説得力を感じた。

 浩介と薫二人の存在感が素晴らしかったし、特に後半の演技は圧巻だった。いいものを見たなあ。

 

 どうしても鈴木さんの演技についての感想が主になってしまうんだけど、とにかく増田有華さんの演技が好きで。とても巧いと思うし、しかも単なる巧さを超えた感情の生々しさがあって、いい女優さんだなぁと。AKB出身の女優さんって人前に出る場数を踏んでいるせいか、凄く安定しているなっていうイメージがあるんだけど(大島優子さんとか秋元才加さんとか川栄李奈さんとか出したらキリがないな)、今後も舞台やドラマで拝見したいなと思う熱さだった。

 それから、二人芝居なんだけど二人じゃないというか、序盤のシーンで浩介が親方のモノマネをしたりとか、薫の友人と会うシーンだったりとか、そういうところの端々に、閉じていない二人以外の世界が広がっている感じがしたなぁ。うまく言えないんだけども。沢山の人間が二人の周りにちゃんといて、支えられたりぶつかったりしている感じがあって、地に足が着いていた気がする。

 

 鈴木さんの浩介に関してもなんだけど、とにかく生々しい存在感のある演技だったし、台詞の一つ一つが感情の具現化したもので、それを胸の中に直接叩き込まれるような強さと烈しさに圧倒された。

 それゆえに、演技としては抑制的(声を荒げるシーンはあっても涙は流さない、台詞も緩急が効いている)なのが余計効いていたなぁと。ずっと台本に目を落としているから表情ははっきりとわからないんだけど、ページをめくる手が震えていたり、もどかしげに何度もめくったり、時にはぐしゃりと握りつぶしたり、そういう仕草が雄弁に感情を表しているのが印象的。

 あと、決して上手く台詞を読み上げようとするのではなく、とても「浩介らしく」言葉を紡いでいったのではないかなという気がした。時折言葉に詰まったりもするのだけど、ぶっきらぼうできつい言葉を投げかけがちな浩介ならば、自分の書いた日記を読むときに、こんな風になってしまうだろう、というような。

 ただひたすら爆発的なエネルギーに圧倒されて、舞台が終わってからしばらく呆然としていたし、今も熱量にあてられている部分はあるかもしれない。

 

 鈴木さんの2.5以外の舞台を劇場で観るのは髑髏以来2つ目なんだけど、2.5以外の舞台にも色々と出て欲しいなあと思うことしきり。

 「消しゴム」を勧めてくれた友人に観劇翌日に会って色々と話をしていたんだけど、「ベテランの多い重厚なシェイクスピア劇とか出て欲しいよね」という流れに。

 あと、個人的に2人~4人くらいの登場人物で話を回していく、役者の演技力がぶつかり合う芝居が好きだったりするんだけど(役者は台詞多いし出番もひっきりなしでとにかく大変なやつ)(なので「僕のリヴァ・る」の円盤も大変楽しく拝見しました)、そういう舞台も観たいなあ。

 まあ私は三谷幸喜のフィールドの人間なので、そっちに出て欲しいっていうのは何度も書いておく(笑)。それと大河ドラマBS時代劇。映像系だとNHKはなんだかんだ強いと思うので。

 

 まだ自分の中で消化しきれてなくて、とりとめのない文章になってしまったけど、とにかく観に行って良かった。他の組み合わせも観たかったけど時間がなかったので、また観に行けるといいなあ。そして、数年後にまた同じ組み合わせで観てみたいなあと思いつつ。

 

 で、以下はラストのネタバレと自分の個人的な経験に基づくものなので、適当に飛ばし読みして欲しいんだけども。

 去年、薫とは別の病気なんだけど、一昔前の法律用語でいうところの「事理弁識能力を完全に欠いた」母親が施設に入るのを見送った立場なので、正直なところ、浩介が薫の介護を続けていく中で、心折れたことをはっきりと口に出す瞬間の言葉、「疲れた……」が物凄く刺さった。

 病状が進行していくなかで、多分沢山浩介の心折れる瞬間があって、浩介はそれまで必死で自分の心が折れているのを否定してごまかそうとしていたんだろうけど、薫の症状が進行していく中でバーンアウトしてしまった自分を認めざるを得ない、その時の残酷な言葉を、血を吐くような言葉にして表現された瞬間、奥歯を噛み締めて嗚咽をこらえるしかなかった。

 

 でも、バーンアウトを認めた瞬間、多分浩介と薫の関係性は大きく変化したんだろうな、というのもあり。

 庇護するもの、されるもの、という関係がリセットされて、改めて「浩介と薫」という個人の関係に戻ったのじゃないかなと。

 だからこそ、最後の浩介から薫にかけられる「愛してる」という言葉は、純粋に心情を伝えるものとして薫に投げかけられているのじゃないかな、と。

 

 なので、「疲れた……」をあんな風に表現した鈴木拡樹は、恐ろしい、そして凄い役者だな、と、今更ながら思う次第。

 

 また数年後に、「消しゴム」の朗読をしたら、今度はどんな解釈になっているんだろう。その時に観られるといいな。

 

 

 

「江戸は燃えているか TOUCH AND GO」を観てきた

www.parco-play.com

 

あらすじはこちら。

3/3の初日に行ってきた。冬の関東荒野から自分の育ってきたフィールドに戻ってきた感がものすごかったんだけど、そこはとりあえず置いといて。

場所は新橋演舞場。これまで全く縁のなかったハコで、たまたま東京に行くのが決まったときに残っていたのが3階席だったので、とても気軽な気持ちで出かけて、幕間の間にお弁当が食べられるということでおむすび弁当を買って舞台を見下ろしてたら。

 

 繰り広げられるのはめくるめく笑いの世界。ただひたすらにおかしくて、愚かで必死で真面目だったり不真面目だったりする人々の織りなす喜劇にひたすら笑って拍手をしていたら、なんと翌日掌が腫れたという。

勝海舟中村獅童、その身代わりを務めるハメになる一歩引いた目線の庭師・平次にTOKIO松岡昌宏、江戸の未来を憂うあまり突飛な言動で混乱をもたらす松岡茉優にその母親で天然爆発な八木亜希子、長年仕える女中頭であり勝海舟の愛人でもある高田聖子などなど、という布陣なんだけど、まあとにかく松岡茉優のコメディエンヌっぷりが物凄く板についていて。

 「真田丸」「勝手にふるえてろ」と松岡茉優に関しては映像作品での巧さが印象的だったんだけど、舞台上でも美しさとは裏腹の、ある種の狂気に満ちたコメディエンヌっぷりは強烈で、とにかく台風の目だった印象。

 そして今年の大河の題材である西郷どんもちゃんと出て来て、こちらは真面目な役回りを背負っているんだけど、真面目なだけに余計面白いという。

 二幕に向けて怒涛の笑えるシーンオンパレードなんだけど、そこで笑わせるための緻密な伏線と、登場人物全員の関係性がすぐに想像できる座組の密度の濃さが素晴らしかったなあ。

 嘘が嘘と疑惑を呼んだ最後の最後、中村獅童ここにあり! という存在感で話をまとめ、いい話だった……で終わると思いきや。(下記にネタバレあり)

 

 時代考証に山村竜也さん、薩摩弁考証に迫田孝也さんという三谷大河でもおなじみの布陣と、あとどう考えても真田丸のナレーターやってませんでしたかあなた、というお方のナレーションも面白かったなあ。

 

 ひたすら笑って笑って驚いて、最後に時代のうねりを突きつけられる、嘘を題材とした三谷作品もアップデートしているんだなと実感した一作。本当はもう一度くらい観たかった……残念ながら花道は観られなかったんだけど、幕間に食べるお弁当は笑いすぎてカロリー消費したせいもあって、とっても美味しかったなあ。

 新しいパルコ劇場が出来たら、そちらでも是非観てみたい作品。ただただ、楽しかった! 久々の三谷コメディを堪能しました。……といいつつも、ラストでどデカいどんでん返しがあったんだけども!

 

 

 

 

(以下ネタバレ)

 

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小林靖子脚本で実写映画化決定ということで、ライト刀ステ勢が「舞台『刀剣乱舞』」のプレゼンをしてみる(3/17追記あり)

touken-movie2019.jp

 

 そんなこんなで前の更新からちょっと時間が空いたんだけど、先週公開された情報で度肝を抜かれてぽかんとしてました。

 いや正直実写化じゃなくてこっちのゲキシネ(っていうと新感線用語だから舞台映像の再編集映画館上映っていうのが正しいのかな)が来て欲しいと思ってたから本当に想像の範囲外だったんだ……。以下敬称略。

 

 で、実写映画が小林靖子脚本ということで、興味が湧いた方向けに、メインキャストを引っ張ってきている『舞台「刀剣乱舞」』(略して「刀ステ」)のプレゼンをしてみます。ゲームに関してはとりあえずプレイしてみてねという感じなのでDMM公式へ飛んで下さい。スマホでも出来るよ。

www.dmm.com

 

 あと、刀剣乱舞2.5次元舞台には2つのラインがあって、ひとつはストレートプレイ版の「刀ステ」、もうひとつはミュージカル版の「刀ミュ」があります。制作会社が違ったりするんですが詳細は割愛。

 今回は刀ステキャストがメインで配役されているということと、私が刀ミュは全部観ているわけではないので刀ミュについては詳しい方お願いします。

 でも、ミュのラインでも実写映画は作りそうな気もするんだけどね。

 ということで、刀らぶファンで2.5次元好きな人は、ステかミュか両方か、という選択肢があるという素敵な状況でもあります。

 

www.toukenranbu.jp

 

 文章の一部はツイートから引っ張ってきたんだけど、絶対的に文字数が足りなかったので色々補足を入れてます。ネタバレはしないように気をつけているつもりなんですが、どうしても本筋にある程度突っ込まざるを得ない部分があるのでご容赦を。

 

 ちなみに私のポジションとしては、ゲームの刀剣乱舞に関しては割と初期に登録したライトユーザー。

 刀ステに関しては「虚伝 燃ゆる本能寺(再演)」、「義伝 暁の独眼竜」、「ジョ伝 三つら星刀語り」を福岡で観劇、虚伝の初演はライブビューイング、外伝は配信で観ています。最初に舞台2種類やりますっていう発表がされたときに「ストプレ版もあるんだーちょっと行ってみるかなー」くらいの気軽な気持ちだったんですが、まあまさか今こんなエントリを書くことになるとは夢にも思ってませんでした……とそれはともかく。

 

  • 「刀ステ」シリーズについて

刀ステは現在5作が上演されてます。

www.marv.jp

 

2018年3月時点では、

(1)「虚伝 燃ゆる本能寺」(2016年5月)

www.youtube.com

(2)「虚伝 燃ゆる本能寺(再演)」(2016年12月~2017年1月)

www.youtube.com

(3)「義伝 暁の独眼竜」(2017年6月~7月)

www.youtube.com

(4)「外伝 此の夜らの小田原」(2017年11月、円盤は5月発売)

www.youtube.com

(5)「ジョ伝 三つら星刀語り」(2017年12月、円盤は4月発売)

www.youtube.com

www.youtube.com

の5作が上演済、6~7月に新作上演予定です。

www.youtube.com

虚伝(初演)のDMM公式配信はこちら。

www.dmm.com

あとはdアニメ等でも時々配信してますが、期間限定配信だったりするのでDMM公式が一番確実かな。

円盤はアマゾンだとこの辺り。

https://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Ddvd&field-keywords=%E8%88%9E%E5%8F%B0+%E5%88%80%E5%89%A3%E4%B9%B1%E8%88%9E&rh=n%3A561958%2Ck%3A%E8%88%9E%E5%8F%B0+%E5%88%80%E5%89%A3%E4%B9%B1%E8%88%9E

 

あと、ニトロプラスから「虚伝」「義伝」の戯曲集も発売されているので、活字が好きな方にはこちらもオススメ。

nitroplus.ecq.sc

なお、虚伝は初演と再演がありますが、脚本や演出等に意図的な差異があるので、別作品として扱ってもいいかなと。

 

  • 脚本・演出は末満健一氏

 刀ステは映画と大体キャストが被るんだけど、最大の違いはシリーズ通して脚本・演出を手がけているのが末満健一氏ということ。

 最近ではアニメ「ボールルームへようこそ」のシリーズ構成と脚本を手がけてます。

末満健一 - Wikipedia

他にも今敏監督の「千年女優」舞台版の脚本演出も手がけているそうです。

10年続いているオリジナル脚本の「TRUMP」シリーズで熱狂的なファンも多いそうなのですが、私はまだ円盤を観ていないので末満ファンの方よろしくな……(ロングパス多い)。

 舞台「弱虫ペダル」を手がけた西田シャトナーさんや佐々木蔵之介さんの所属していた「惑星ピスタチオ」に所属していたそう。

 

  • 刀ステの個人的オススメポイント

 刀ステシリーズのストーリーは各話で独立しつつも連続していて、現時点で刀ステ全体のキーキャラクターになっているように感じられるのは三日月宗近(鈴木拡樹)。

 ……なんだけど、刀ステ全シリーズに出演しているのは山姥切国広(荒牧慶彦)。

 *1

 

 刀ステでは戦国時代を主に扱っていて、虚伝は織田信長、義伝は伊達政宗、ジョ伝は黒田官兵衛と、織田信長に仕えていた外国人「弥助」が物語のキーになってます。内容は時々笑わせるところを挟みながらもかなり重厚でシリアス。そして刀剣男士が活躍する殺陣のシーンが圧巻です。

 といいつつも、かなりSF要素が強いので、実は特撮ファンにとっても面白い物語なのではないかなとずっと思っていて。

 時間を題材にしたSFのストーリー構成。そして結構な鬱展開だぞ!

 なおかつ、ストレートプレイとしても見応えがあって、「虚伝」は「ゴドーを待ちながら」という不条理劇をベースにした構成。

 というのも。

「同じ戦場に何度も出陣しなくてはならない『刀剣乱舞』の世界観と、同じ演目を繰り返さなければならない演劇の構造の、面白いミックスになったのではないか」(戯曲 舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺後書より引用)

 上記の構造に対して、自覚的に物語を構成して脚本を書いているように思われるんですね。

 「虚伝」「義伝」「ジョ伝」ともに、刀ステでは「時間の経過」が物語の大きなキーになっていることが多く。

 歴史ものとしての見応えは勿論あるんですが、それ以上に、最終的に明らかになる仕掛けがとてもSF的だし、ニトロプラス作品的。

 それが、同じ脚本を使って何度も舞台で上演をするけれど、劇場や役者の演技、その時に起きる有象無象の事態によって、一つ一つの公演が完全に同じように演じられる訳ではない、という「演劇だからこそ実現しうるループものの構造」がメタフィクショナルに実現されることをわかっている構成をしているのではないかなと。

 特に刀ステは基本的にロングラン公演前提でスケジュールが組まれているのもあるので。

 他にも、ゲーム内で実装されているシステムがあちこちでストーリー展開に組み込まれていて、刀剣乱舞のゲームシステムを説明しつつ、ゲームを知っている人には「おや?」と思う仕掛けになっていたりします。

 

*2

 

 そして、末満氏は歌舞伎好きだそうで、番傘を使用したキャストパレードは白浪五人男な雰囲気の演出を意図的に行っている様子。

 他にも歌舞伎を思わせる演出がちょこちょこあり、溢れるケレン味も特徴の一つかと思います。

 刀剣男士が横一列に並んで名乗りを上げるシーンはめちゃくちゃかっこいいし燃えるぞ。

 

  • まとめ

 ということで、刀ステはかなり特撮ファンに馴染みやすい構造なのではないかと個人的に考えている訳です。

 (正直なところ、末満氏にライダーの脚本を書いて欲しいとずっと思っているんですが、いつか実現するといいなあ)

 そして何より、剣戟ものとして楽しめる、激しい、そして魅せる殺陣の連続です。

ということで、時代劇が好きな人には特にオススメしておきたい。

 2.5次元舞台は結構な割合で歴史ものや殺陣が見せ場のメインになっている作品があって、個人的に、テレビドラマでは製作数が少なくなっている時代もの・剣戟ものの時代劇の流れを継ぐのではないかと感じているんですね。

 若い俳優陣が見せるための殺陣を習得していく様子はなかなか見られるものではないですし。

 そして、若いお客さんが殺陣を見て「かっこいい」と思う機会を作れるっていうのは本当に大きいのではないかなと。どれだけ剣戟ものを作っても、肝心の楽しんでくれる観客がいなければ意味がないし。

 2.5次元舞台はまだ新しい演劇の形態だけど、役者・観客ともに育っていく面白い分野でもあると思うので、新しいうねりを体感するなら今だと思うよ!

 

 Gロッソに行くくらいの気持ちで気軽に観て欲しいです。いやまあチケット取るのは大変だけど。

 

 夏の新作は50公演以上あるロングラン、そしてキービジュアル的にもおそらく三日月宗近がメインになってくる話だと思うので、是非観て欲しい…と言いつつもチケット取りが激戦なので、取れなかったらライブビューイングか配信で観るという手もあると思います!

 

 あと最近、CSの日テレプラスでもたまに放送してます。

www.nitteleplus.com

 

  • 以下は余談

 個人的に2017年末に上演された「ジョ伝 三つら星刀語り」は脚本構成が出色の出来だと思うので、機会があればどこかで観て欲しいなあと。二部構成なんですが、演劇でしか出来ない時間ものSFの真髄を見た感じでした。

 そしてこのブログの他のエントリではダダ漏れなんですが、「虚伝 燃ゆる本能寺(再演)」は初めて鈴木拡樹の演じる三日月宗近を劇場で観て、「人間じゃないものを観た……あそこに在るのは刀だった……なんだあれ……」と打ちのめされた作品でもあり。

 鈴木拡樹は元々映像からデビューしているし、「仮面ライダーディケイド」ではブレイド役で出演もしていますが、ディケイドしか知らない人は多分今の鈴木拡樹とあんまり結びつかないんじゃないかなあと。というか私はすぐには結びつかなかった。

 本人の努力の賜物だと思うんですが、色々な舞台で座長経験を積んできたのはものすごく大きいんだなあとディケイドを最近見て感じたのでした。

 どうやら今現在撮影をしているみたいですが、劇団☆新感線「髑髏城の七人」ロングラン公演を終えて、一体どんな三日月宗近が観られるか楽しみです。

 そして鈴木拡樹個人のインタビューを幾つか読んだんですが、どうやらある程度末満氏から刀ステシリーズの流れを聞かされた上で現在の演技プランを作っているっぽいんだよなあ……夏の刀ステは豊臣方になるのではないかと思っているので、一体どういう流れになるのか気になるところ。

 

 他の刀ステ~映画での同一キャストの皆さんも、舞台中心で活躍しつつ、映像出演経験が多めの役者さんを引っ張ってきているから、発表されたキャストを見たときに「ああ、なるほどなあ」と納得したのでした。そして下弦月髑髏の天蘭だよ……まさか二人で刀になるとは……涙目。

 そして荒牧慶彦は台風の目になるのではなかろうか……刀ステでの1年間観ただけでも成長が凄まじいので。

 

 刀ステと映画は別の本丸の話のようだし、「この作品の本丸はこれだよー、あなたの好みで一番好きな本丸を選んでね!」と出来るのが刀剣乱舞派生作品の最大の強みだと思っているので、同じ演者でパラレルワールドになりそうな予感がひしひしと。

 役者さん達にとっては自分たちの演技力を試される大変な挑戦だと思いますが、2019年がとても楽しみです。

 そして靖子にゃんの書く全力の剣戟もの脚本を待ってます!!

 

 

そしてこのエントリを書くにあたって以下の特集を参照しました。

www.bijutsu.press

青土社 ||ユリイカ:ユリイカ2015年4月臨時増刊号 総特集=2・5次元

以上! ざっくり書いてるので、間違い等あったら教えて下さい。」

 

3月17日追記:夏の刀ステ新作は足利の話なのでは、というツイートを拝見し。

登場する刀剣男士は足利義輝に縁のあるものが多いのですねえ。なるほどなあと!

ありがとうございました!

 そして刀ステ過去作紹介部分に公式YouTube動画のアドレスを貼り付けました。

PVだったり円盤告知だったりしますが、詳しくはYouTubeマーベラス公式チャンネルを見て下さい。

 

*1:まあ三日月さんは冬に髑髏城に出張してたから仕方ないんですが。

*2:余談。「ジョ伝」前楽を劇場で観劇したとき、一幕で山姥切国広がへし切長谷部達とばったり会うというシーンがあるんだけど、大楽のライブビューイングで観たら、そのシーンは山姥切国広と山伏国広二人のシーンだったというのがあり。「あれ?」と首を傾げていたら、本来は二人のシーンなのに、前楽の時に山伏の出トチリで仕方なく山姥切国広一人で出て、その場で脚本の末満氏が後々矛盾が出ないように脚本を変えた、というエピソードがあったんですね。同じ脚本でも、偶発的な出来事で舞台は変わりうることの傍証というか。