ゆうきさらのほんよみにっき@はてブロ

はてなダイアリーから引っ越しました。ゆうきさらが読んだり見たりしたものを気ままにつづります。

「いんぷろby拡樹VI」2018年9月9日1部感想@よみうりランド

さて、今回、9/8大阪からの9/9東京というなかなかな観劇ハシゴツアーだったんですが。2日目は鈴木拡樹FCイベでもあり、所属事務所オウサムの設立記念イベントでもある即興劇。

 

 今年の頭に鈴木拡樹FCに入会して、実は一番観たかったのが、この即興劇のイベントで。

個人的にまだ即興劇を観たことがなかったので、果たしてどんなものかと楽しみにしていた&今年から即興劇オンリーでチェキ撮影イベントがなくなったということで安心して応募したんですが(いや、基本的に遠くで観ていたい人なので……)、スケジュールの関係で1公演だけ観てきました。

 

 開演前に観客にペーパーを渡してお題を書いてもらい、ペーパーをくじ形式で引きながら、テーマに沿って即興劇を行うインプロヴィゼーション。演者の機転と演技力が試される結構大変なものだと思うんですが、これがまあ偶然性と咄嗟の発想とが噛み合った時に奇跡のような面白さになるんですね。とにかく笑いすぎてお腹が痛くなるくらい。

 

 プロの役者さん2名と、鈴木さん、そしてオウサムの若手二人と11歳のニマくんの6名でコーナーに分かれて展開していくんですが、個人的に印象が深かったのが「取り調べ」という即興劇。

 

 鈴木さんが犯人役なんだけど、何をやって捕まったか、どういう人物か、というのは最初の時点でペーパーを引いて決めていく。

 司会を兼ねている役者の矢野さんが警察官の役。

 鈴木さんは最初、どこかオドオドした感じの若者を演じているんですが、二人がペーパーを引いて出てきたお題が「富士山」「見えるか!?貴様の火遊びとは一味違う魔を秘めた本当の炎術が…邪眼の力をなめるなよ」(多分)「ウォンバット」「仮面ライダー」「秘密」などなど。本当にとりとめないし、出る順番もめちゃくちゃで、ペーパーを読んだ瞬間から面白いんだけど、鈴木さんはそこから若者に「飛影のコスプレで撮影のために富士山へ」という設定をどんどん上乗せしていって、矢野さんも「ウォンバットが暴れて人に怪我をさせたから一億円支払え」、と展開させていき、最終的に若者が「仮面ライダーとハリウッド映画に出演が決まって1週間後にお金が用意できるから、それまで待って下さい」でオトす、という、物凄く意外で面白いオチになっていったのが結構な衝撃で。

 うまく説明出来ないのがもどかしいんですが、出た瞬間の発想は嘘がつけないから、演者の想像力と表現がないと繋がっていかないんだけど、皆さん見事で、大笑いしつつもプロのテクニックに驚嘆しました。

 

 あと、実はフォーメーション(ペーパーを1枚引いて、それに関して4人で発想してポーズを決める)で自分のお題が読まれたんですけど、大変分かりづらいネタでご迷惑をおかけしてしまいまして……ごめんなさいと反省(橋ー箸みたいに同音異義語があるやつにしてしまった)。なんですが、鈴木さんが早々に同音異義語だったことに気づいたのを見て、「この機転があるから本番中のトラブル回避が早いんだな」と納得したのでした。

 

 ラストが長編の「ペーパーズ」で、避暑で遊びに行くはずが何故か南極に到着してしまい、というもので、タイトルからシチュエーションから全てペーパーで設定していくというものだったんですが、引かれたお題「俺のそばから離れるな」(だったかな?)をラストに綺麗に回収したのも凄かった。

 

 全部で4部あるうち、私が観られたのは1回だけだったんですけど、お題の設定から1回きりのものだったので、来年はもっと観たいなあと思ったのでした。

 

 しかし凄かったなあ。ひたすら面白くて驚愕の90分でした。皆様お疲れ様でした……!

 あと、ハロウィンのカボチャのかぶりものが大活躍していたのも微笑ましかったです。

 

 個人的に鈴木さんにはコメディに出て欲しいと強く思っている人間なので、そこが満たされたのも良かったです(笑)。

 いや、コメディって役者の演技力が一番試される演目だと思うんですよ。笑いを外した観客は冷たいですから。そういう場所で丁々発止している鈴木さんを観てみたいなあとしみじみ。